匂いにおいても、歯科診療所はなかなか難しい。 これも一般の人がすぐ思い浮かべるのはあの「歯医者のにおい」というやつ。 これはほとんどがクレゾールの匂いで、言ってみれば消毒、殺菌で使う薬剤なのだが、こいつが揮発性が高く、抑え込むのがなかなか難しい。揮発性が高いということで、一部の国ではその使用に制限がかけられたりしているが、逆に言えば、その揮発性が高いということは、そのぶん非常に強力な殺菌効果を持つということで、なかなか悩ましい薬剤なんだな。保管の仕方、使用の仕方でずいぶん抑え込めるんだが、非常に手間ではある。しかし、ここで手間を惜しんでは快適な空間の実現には程遠くなるので頑張らないとね。前回の「音」についてと同じように、原因を抑えるのとは別の手段で、芳香剤で紛らわせちゃうという解決(?)もある。ただしこれは非常に好みも出る方法で、いっとき非常に流行った車の芳香剤なるものがあるが、かくいう私自身があの芳香剤がめちゃめちゃ苦手で、下手すりゃ吐き気さえもよおしてしまう。そんなものを自分の診療所に導入する気にはさらさらなれず、何か良いものはないかとこれも何年も何年も探してきたが、最近は「アロマ」なんて言葉も当たり前に使うようになったし、オーガニックな良いものも出てきていて、やっとここ数年使うようになった。でもこのアロマを選ぶのがまた難しく、お店でいろいろ匂いを嗅いでいくと、いつもさっぱりわからなくなってきて、最後はわからないままえいや!と買うしかなくなるのは、これはまあ別の話。