音楽の在り方は、現代では少し変わってきていることは前にも書いた。録音というものの発達によって、誰でも手軽に聴けるようになった。さらに今やデジタル技術の発達によって、時間も場所も選ばなくなった。通勤電車に乗ってもイヤホンしてる人がどれだけ多いことか。これがみんな音楽を聴いているのかと感心して、そのスマホをちょっと覗くとゲームだったりしてぎゃふんとなったりはするのだが。。。 しかしながら、この録音技術の発達によって、音楽の在り方自体が変わってきた。録音前提の音楽がいかに増えているか。古くはSP時代(蓄音機時代)、録音時間はそのSP盤の再生限界時間である4~5分だった。その4~5分というのが音楽一曲の時間となった。古いジャズの曲はほとんどがこの時間で完結するように作られている。LP盤の時代になってもその4~5分で一曲という習慣は残り、お手軽に4~5分の再生時間を持つドーナッツ盤なんていうものも生まれた。歌謡曲(今で言えばポップスか)などはほとんどがこのフォーマットで録音され大量生産された。CD時代になり、長時間録音、再生が可能となっても、その一曲のありかたは変わらず、未だにポップスの一曲は3~5分くらいじゃないだろうか。音楽のありかた自体もそうなってきた。お手軽に、いつでもどこでも「楽しめる」ものになってきた。では昔から紡がれてきた芸術としての音楽はどうなってきたのか。お手軽な音楽に押されて淘汰されてきたのか。いやいや、それは現代でも厳然と存在し、脈打っている。