音楽とは様々なところで出会う。 現代は、贅沢にもどこに行ってもBGM的なものが流れているが、そんな中にも印象的な出会いもある。昔々、まだ予備校生だったころ、仲間とふざけて地下街の甘味屋に入ったことがあった。何を食べたかははっきりとは覚えてないが、たぶんみたらし団子だったように思う。そこで流れてたあれはポップスというのだろうか、これも昔の言い方かもしれないが、シンガーソングライター的な曲が妙に耳に残った。気にはなるんだけど、まあCDを買うほどでもないかなと思っていたが、これがいつまでたっても耳から消えない。大学に入り、ギター部の連中と話すことがあって、その曲について訊いてみた。こちらとしては曲名も歌手も知らないのだが、曲の構成とメロディーは覚えてたから訊いたのだが、彼は「ああ、それは昔ヤマハのポプコンでの曲じゃないかな?」などと教えてくれた。教えてくれたのだが、またそこから先が調べようもない。ネット社会の現代と違ってそもそも曲を聴いて確認するなんてことができない時代。またそのままにしていたのだが、それこそ先日その曲を思い出して調べてみた。いまやYouTubeもあるし、ネット検索もできる。で、とうとう探り当ててしまった。その曲が何であったかは、とてもじゃないが恥ずかしくて言えないが、とうとう40年の時間を越えてきちんと聴くことができた。じゃ、自分にとってそんなに貴重な曲ならいよいよCDを買ったりダウンロードするのかというと、それは全くしていない。どういうわけだがしていない。私にとっては、40年前にあの時あの場所で聞こえてきたのがあの曲であって、それ以下でもそれ以上でもないのかもしれない。